私は仕事柄、デスクワークが多く、慢性的な肩こりに悩まされていました。ある冬の朝、目が覚めた瞬間に首を動かそうとすると、経験したことのないような電気が走るような激痛が右首筋に走りました。これが巷で言う寝違えだということは直感で分かりましたが、これまでの軽い痛みとは明らかに質が違いました。枕から頭を上げることもできず、冷や汗をかきながらようやく起き上がったものの、顔を少しでも右に向けるだけで激しい痛みが走り、視界すら満足に確保できない状態でした。しばらく自宅で安静にしていましたが、痛みは一向に引かず、むしろ筋肉がこわばって呼吸をするたびに首に響くようになりました。不安に駆られた私は、家族に付き添われて近くの整形外科クリニックを受診することにしました。病院へ向かう車の中でも、わずかな段差の振動が首に響き、地獄のような時間でした。受付を済ませて待合室で待っている間も、「もしこれが一生治らなかったらどうしよう」という最悪の想像が頭をよぎりました。診察室に呼ばれ、先生に症状を伝えると、先生は優しく首の動きを確認し、「これはかなり強い炎症が起きていますね」と仰いました。念のために撮ったレントゲンでは、骨には異常がないことが分かり、典型的な急性頚部捻挫、つまり重度の寝違えとの診断を受けました。先生は私の痛みの強さを考慮して、その場でトリガーポイント注射を打つことを提案してくれました。注射と聞いて一瞬躊躇しましたが、今の痛みから解放されるならとお願いすることにしました。針が刺さる瞬間に少しだけ痛みがありましたが、その数分後、不思議なことに、あんなに硬直していた首の筋肉がじわじわと解けていくのを感じました。完全に痛みが消えたわけではありませんでしたが、先ほどまでが嘘のように首を動かせる範囲が広がったのです。診察の後、理学療法士さんから、急性期の過ごし方について指導を受けました。無理にストレッチをしないこと、最初は冷やし、痛みが落ち着いたら温めることなど、具体的なアドバイスは非常に参考になりました。帰り道、処方された痛み止めと湿布を手にしながら、私は自分の身体を過信していたことを反省しました。病院へ行く前は「寝違えくらいで」という迷いもありましたが、結果的に専門医の処置を受けたことで、身体の回復だけでなく、心の重荷もすっと軽くなりました。専門的な診断と治療の力は、迷いの中にいた私に確かな道筋を示してくれました。これからは枕の高さや寝姿勢にも気を配り、自分の身体をより大切にしていこうと心に誓った出来事でした。
ある朝突然訪れた激痛の寝違えと病院での治療体験