今振り返ると、私の体に異変が起き始めたのは半年前のことでした。始まりは、朝起きられないほどの強烈なだるさでした。十分な睡眠時間を確保しているはずなのに、まるで鉛を背負っているかのように体が重く、仕事への集中力も明らかに低下していました。周りからは「疲れているんじゃない?」と心配されましたが、これはいつもの疲れとは何かが違う、と直感的に感じていました。それから、肌の乾燥がひどくなり、髪の毛もパサつくようになりました。何より不可解だったのは、食事量を減らしているにもかかわらず、体重がじわじわと増え続けたことです。インターネットで自分の症状を検索すると、出てくるのは「更年期」「自律神経失調症」「うつ病」といった言葉ばかり。確かに年齢的にも当てはまるのかもしれない、と思いながらも、腑に落ちない気持ちが募るばかりでした。そんな時、ふと「甲状腺」というキーワードが目に留まりました。調べてみると、甲状腺機能低下症の症状が、驚くほど自分の状態と一致していたのです。これかもしれない、と確信に近いものを感じましたが、次なる壁は「何科に行けばいいのか」という問題でした。近所の病院の案内を見ても、「内分泌内科」なんて看板は見当たりません。婦人科に行くべきか、それともまずは総合的な内科なのか。数日間、スマートフォンを片手に悩み続けました。結局、一番身近だったかかりつけの内科クリニックに電話で相談してみることにしました。受付の方に症状を伝えると、「一度、血液検査をしてみましょう」と促され、ようやく受診する決心がつきました。結果、甲状腺ホルモンの数値に異常が見つかり、すぐに専門医のいる総合病院を紹介されました。あの時、勇気を出して電話して本当に良かったと心から思います。もし同じように悩んでいる女性がいたら、一人で抱え込まず、まずは身近な内科に相談することから始めてほしいと伝えたいです。