声がかすれて出にくい時、私たちはつい、なんとか声を出そうと無理をしてしまいがちです。しかし、その行動が、かえって症状を悪化させ、回復を遅らせる原因になっているかもしれません。声が出ないという喉からのSOSサインを受け取ったら、まずは喉をいたわることを最優先に考え、避けるべき行動を知っておくことが大切です。まず、最もやってはいけないのが「無理に声を出し続けること」です。声が出ないのは、声帯が炎症を起こしたり傷ついたりしている証拠です。その状態で無理に声を出そうとすることは、怪我をしている足で全力疾走するようなものです。炎症を悪化させ、治るまでに時間がかかってしまうだけでなく、声帯ポリープや声帯結節といった新たなトラブルを引き起こす原因にもなりかねません。仕事などでどうしても話さなければならない場合でも、大きな声や長電話は避け、筆談やメールなどを活用して、できるだけ声帯を休ませてあげましょう。次に、「ささやき声で話すこと」も実はNGです。一見、喉に優しそうに思えるささやき声ですが、実は通常の会話時よりも声帯の筋肉に不自然な緊張を強いるため、かえって喉に負担をかけてしまいます。ささやき声で話すくらいなら、普通の声で小さく、手短に話す方がまだましです。そして、意外と見落としがちなのが「咳払い」です。喉に違和感があると、無意識に「エヘン!」と咳払いをしたくなりますが、これは左右の声帯を強くぶつけ合わせる行為であり、炎症を起こしている声帯にとっては大きなダメージとなります。咳払いをしたい衝動に駆られたら、代わりに水を一口飲む、あるいは飴をなめるなどして、喉を潤すようにしましょう。また、アルコールやタバコ、刺激の強い香辛料などは、喉の粘膜を刺激し、炎症を悪化させるため、声の調子が悪い時には厳禁です。部屋の湿度を保ち、こまめに水分補給をすることも、声帯の乾燥を防ぎ、回復を助けるために非常に重要です。声が出ない時は、まず専門である耳鼻咽喉科を受診し、原因を特定した上で、これらのNG行動を避け、徹底的に喉を休ませることに専念しましょう。
声が出ないときにしてはいけないこと