風邪で喉にブツブツができて痛い時、病院で処方された薬を服用すると共に、家庭でのセルフケアを適切に行うことが、つらい症状を和らげ、回復を早めるための大きな助けとなります。特に、ヘルパンギーナのように、喉の痛みが非常に強い病気では、食事や環境の工夫が不可欠です。まず、最も重要なのが「水分補給」です。発熱で体内の水分は失われ、喉の痛みで飲むのが億劫になりがちですが、脱水は体力を奪い、回復を遅らせます。水やお茶、麦茶などを、一度にたくさん飲むのではなく、少量ずつ、こまめに飲むようにしましょう。経口補水液は、水分と電解質を効率よく補給できるため、特におすすめです。次に、「食事の工夫」です。喉のブツブツ(潰瘍)を刺激しないよう、「冷たくて、喉ごしが良く、味が薄いもの」を基本に考えましょう。ゼリーやプリン、ヨーグルト、アイスクリーム、冷たいスープ、豆腐、茶わん蒸しなどは、痛みが強い時期でも比較的食べやすい食品です。逆に、オレンジジュースなどの酸っぱいもの、香辛料の効いた辛いもの、醤油やソースなどの塩辛いもの、そして煎餅や揚げ物といった硬いものは、激痛を引き起こすため、絶対に避けてください。また、室内の「加湿」も、喉のケアには非常に有効です。空気が乾燥していると、喉の粘膜が乾いて痛みが悪化しやすくなります。加湿器を使用したり、濡れタオルを室内に干したりして、部屋の湿度を50~60%程度に保つようにしましょう。マスクの着用も、自分の呼吸で喉を潤す効果があり、おすすめです。そして、何よりも大切なのが「十分な休養」です。体を温かくして、ゆっくりと眠ることが、ウイルスや細菌と戦う免疫力を高めるための最良の薬となります。これらのセルフケアは、あくまで症状を緩和するための補助的な手段です。症状が改善しない、あるいは悪化する場合は、必ず医療機関を再受診してください。
喉のブツブツと痛みを和らげるセルフケア